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マーケティング戦略とブランディング戦略は違いますよ〜

伊波貢の沖縄中小企業のためのmini経営塾 Part 4 戦略

コラム 2019.03.28

沖縄の中小・個人企業でよく見られる課題。広告(ADVERTISING)にお金をかける企業が多いと思いますが、本当にその戦略って正しいんでしょうか。

沖縄の場合は、県土が狭いこともあり、営業活動や広告をやりやすい地域といえるかもしれません。このためか、ブランディングに力を入れるよりも広告に力を入れる企業が多い気がします。
まずは、事例で考えてみましょう。
「ユニオンですから〜、24時間 今も開いてます〜♫」
のCMで有名なスーパーの場合だとどうでしょうか。

ユニオンが、自分の店が24時間開いています、いつでも来てください!と相手に訴える、自社のイメージをお客様に伝える作業がマーケティング的手法となります。自分の良さを理解してもらうというところに熱が入りますね。恋愛でいうと、私はこんな特技があります、高学歴です、年収が高いです!みたいに相手の気を惹くのに一生懸命な感じです。
一方で、ブランディングは、お客様が何らかの情報により、「ユニオンは24時間開いているスーパーです」とイメージできているのなら、ブランディングがうまくいっているということになります。様々な情報が相手の頭の中で統合されて、ユニオンはいつ行っても開いているスーパー、だから利用しよう…となるわけです。

広告は、マーケティングの一つの戦略ですが、ここでは分けて考えてみましょう。まさにテレビコマーシャルをしている通り、「ユニオンですから〜、24時間 今も開いてます〜♫」を連発して、連呼するわけです。悪くいえば、相手が受け取るかどうかは別にして、一方通行でもどんどん情報を打ち込んでいくわけです。
PRも混同されがちですが少し異なります。RRとはPublic Relationsの略ですね。テレビや新聞等のニュースを通じて、第三者からお客様に情報やメッセージを配信してもらう方法である。広告が一方的であるのに対して、信頼出来る第3者情報源からの情報であれば、より信頼してもらい受け入れてもらいやすいと考えられます。

マーケティングがHOW、どのように伝えるのかに意識を置くのに対して、ブランディングはWHAT、何を企業価値として伝え理解してもらえるのかを重視します。
県内では、ブランディング戦略に秀でた企業が少ないと感じますが、小さくてもできる一つの戦略です。なぜか、いやどうしてもあの企業が良い!と言われるような企業を目指しましょう。
その戦略を考えるのが、経営者の皆様の大事な仕事です。

マーケティング戦略とブランディング戦略は違いますよ〜

このコラムを書いた人

伊波 貢

東京の国内中堅証券会社系シンクタンク、沖縄県内地方銀行、地銀系シンクタンクを経て、ブルームーンパートナーズ株式会社を設立。公的支援機関のマネージャーとしても活動。

<実績及び得意分野>
エコノミスト、産業アナリスト、経営コンサルタントの3つの顔を持つ。県内初の証券アナリストとして、沖縄地域経済・産業に関する研究をフィールドワークとする。 公的機関支援事業の各種委員・審査委員を歴任し、地域経済・産業活動のコメンテーターとして新聞・テレビ・ラジオなどにも出演。著書「おきなわデータ算歩」は県内で1万1千部を発行。 年間30本程度の講演セミナー活動を行い、沖縄の未来のために、行政・企業が何をすべきか、その戦略構築の必要性を説くことをライフワークとしている。
専門領域は、産業政策の提案、経営戦略構築、マーケティング戦略策定、地域ブランディング、県外・海外進出支援、沖縄への企業進出支援、グローバル人材の育成戦略など。


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