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売上高1億円超えを目指すなら社長が全部やっちゃダメ

伊波貢の沖縄中小企業のためのmini経営塾 Part 2 組織

コラム 2018.12.19

沖縄の企業(個人事業)をみていると、売上高1億円の壁を超えられないケースが多いように感じます。
この場合、社長が自分のお金で経営し、現場も大好き、ナンバーワン営業マンという形が多いのではないでしょうか。銀行交渉、採用、営業活動、経営戦略構築などすべてを自分でやるので常に大忙しです。「もう一人、自分が欲しい」が口癖かも。

夫婦2人、パート数名で数千万円の売上高まではいきますが、当然ながらなかなかそれ以上は伸びません(不動産業等を除く)。華僑の人は3人集まってから起業するというパターンが多いと聞きますが、日本人の場合、一人ですべてやるという思考が強いらしく、これが起業5年の廃業率90%といわれる結果につながっているかもしれません。

そこで、上の図を参考にしてほしいのです。
これは私自身も実証してきた思考です。
もちろん起業当初は自分ですべてやりましたが、タイミングを見て、企業のステージを上げることだ大事だと思います。

〈投資〉

自分のお金だけで実務をこなすと終始ビビリがちでビジネスが小さくなってしまいます。また、経営と投資が一緒になると、短期回収に走りがちでビジネスの基本、長期にわたってお客様を確保するという思考が弱くなります。少しずつでも構わないので、資本金を信用できる人から集めましょう。支援者になってもらえるというメリットもあります。

〈経営〉

社長はここ!ビジネスアイディアを出して、自分の世界観を表現するのが好きなはずです。しかし、ほとんどの中小企業の経営者は現業におわれ、資金繰りにおわれ、従業員トラブルにおわれ、本来の好きなことに専念できないのでは。単純に経営だけをやる!と決めてしまえば楽になりますよ。経営戦略をみっちり練らないと、企業が前に進むはずがありません。

〈実務〉

基本的に社長は作業や実務的な仕事が苦手な人が多いのでは。できるとは思いますが、好きではないことに時間をとられるとモチベーションも下がり余裕が無くなります。また、個人のお金を投資している場合には、経費をケチってしまいがちで、ビジネススケールが小さくなり、飛躍することが難しくなります。

以上、いかがでしたか?
うちあたいした方はまだ改善する余地があります。

私はある時期からお金を外部から集め、実務のほとんどを社員に任せ、何とか口出ししないように我慢しています。
その分、経営・ビジネスアイディア捻出の時間にあてるようにしています。なのでBMP社は今後も新しい事業分野にどんどん進出し、人を集め、業績を拡大思考で広げていくことができるんです。

ぜひぜひ、投資・経営・実務は分けて考えられるような組織運営を目指しましょう。現場も好き、人と話すのも飲むのも好き、基本的に自分で管理しないと心配。気持ちはよく分かりますが、何かを捨てないと、ビジネスでの大きな成功は得られませんよ〜。

売上高1億円超えを目指すなら社長が全部やっちゃダメ

このコラムを書いた人

伊波 貢

東京の国内中堅証券会社系シンクタンク、沖縄県内地方銀行、地銀系シンクタンクを経て、ブルームーンパートナーズ株式会社を設立。公的支援機関のマネージャーとしても活動。

<実績及び得意分野>
エコノミスト、産業アナリスト、経営コンサルタントの3つの顔を持つ。県内初の証券アナリストとして、沖縄地域経済・産業に関する研究をフィールドワークとする。 公的機関支援事業の各種委員・審査委員を歴任し、地域経済・産業活動のコメンテーターとして新聞・テレビ・ラジオなどにも出演。著書「おきなわデータ算歩」は県内で1万1千部を発行。 年間30本程度の講演セミナー活動を行い、沖縄の未来のために、行政・企業が何をすべきか、その戦略構築の必要性を説くことをライフワークとしている。
専門領域は、産業政策の提案、経営戦略構築、マーケティング戦略策定、地域ブランディング、県外・海外進出支援、沖縄への企業進出支援、グローバル人材の育成戦略など。


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