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フィリピンのサトウキビ畑では水牛が活躍!? World Bites #18

コラム 2021.07.07

毎週火曜朝7:43頃〜
FM Okinawa『Fine!』内『ブルームーンパートナーズのWorld Bites』

※このコラムは2021年1月放送の内容です。

大城:『ブルームーンパートナーズのWorld Bites』 このコーナーは「それは、世界級だろうか?」ブルームーンパートナーズの提供でお送りします。
毎週火曜日のこの時間は、県内企業の海外展開をサポートする経営コンサルティング会社ブルームーンパートナーズのみなさんに世界の情報をひとくちサイズでご紹介していただきます。

今日は、宮城尚さんです。宮城さん、おはようございます。

宮城:おはようございます。お正月気分も過ぎ去り、1月の沖縄ではよくある、サトウキビの製糖工場が稼働していることにお気づきでしょうか。

大城:そうですね。ウージトーシの季節ですね。

宮城:はい。今日はフィリピンのサトウキビ事情についてお話しさせてください。

大城:はい。

宮城:私がJICA事業で訪問した、フィリピンのネグロス島は、マニラからフィリピンの国内線で90分ほどで行くことができる島です。位置としてはセブ島の近くにあります。ちなみにフィリピンのサトウキビについては、糖度の違いなどはありますが、生産量でみると2016年のデータで約2200万トン近くです。沖縄県の2018年の生産量が約74万トンですから、生産量ではフィリピンのほうが29倍も大きいということになりますね。

大城:フィリピンのほうが面積も大きいですから、その差もあるのかとは思いますが、大きい分、作業の機械化も進んでいるのでしょうか。

宮城:ネグロス島はフィリピンの中でも生産量の高い地域ではあるのですが、機械化はほとんど進んでおらず、畑を耕したり、畑からサトウキビを運んだりするのは、機械ではなく水牛がやっていました。

大城:大きな機械で一斉にやるのではないのですね。

宮城:そうですね。サトウキビの収穫ももちろん人力で、手刈りで行っていました。

大城:はい。

宮城:サトウキビ畑が一面に広がり、水牛が見える風景は、一昔前の沖縄の原風景と重なり、どこかノスタルジーを感じました。そんなサトウキビですが、もちろん砂糖にするには製糖工場で加工する必要があります。沖縄では1月から製糖期間が始まり、3月中旬までの2か月ちょっとの稼働期間になります。大城さん、フィリピンの製糖期間はどの位の長さだと思いますか?

大城:フィリピンのほうが生産量も多いですから、沖縄の倍の4か月などになるんでしょうか?

宮城:実はフィリピンの製糖期間は10月からスタートし、翌年5月頃までと言います。半年程度稼働していることになりますね。私が訪問した製糖工場はビクトリアス・ミリングカンパニーという会社で、2019年に100周年を迎えた会社です。

大城:1世紀ですか。歴史を感じますね。

宮城:そうですね。この製糖工場は巨大で、従業員の居住スペースがあったり、お祈りをする教会、学校やゴルフ場などまであったりと、一つの町のようなスケールでした。しかしながらフィリピンでは、近年砂糖や甘味料の消費を減らし、健康の増進を図る目的を背景に、砂糖税なるものが導入されています。

大城:どんな税金なんですか?

宮城:糖類を含む飲み物が課税の対象となります。飲料1リットルに対して6ペソ、日本円にして約12円といったところでしょうか。サトウキビの関税自由化もあり、実際にはサトウキビの生産農家がサトウキビの生産を辞めて、健康的な野菜の生産へ転換する事業者も徐々に広がっていると聞いています。

大城:なるほど。

大城:今日はブルームーンパートナーズの宮城尚さんにお話を伺いました。宮城さん、ありがとうございました。

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